「HSPに保育士は向いてるの?」
「HSPだけどこのまま保育士を続けていいの?」
今回は、こんなお悩みを解決します!
この記事でわかること
子どもが好きなHSPさんは多いかもしれませんが、大人数の子どもに囲まれた仕事はどうなのか悩みますよね。
やりがいがイメージしやすい仕事だけに、デメリットも気になるなぁ。
細かく解説していくよ!
HSPとは
もう「適職診断」は試してみましたか?
15分あれば自分に合った仕事をサクッと確認できます。膨大なデータから導き出された「自分だけの適職」を確認したい方は、こちらの記事もチェックしてみてくださいね。
>> HSPさん必見!7つの適職診断で発見する、隠れた強み
HSPは保育士に向いている?
チェックしておきたい3つのこと
HSPさんが「自分に保育士は向いてるのかな」と感じたときにチェックして欲しいポイントは3つあります。
チェックポイント
- 臨機応変なマルチタスクに不安がある
- 1人でじっくり仕事をしたい
- 子どもの健康や安全を背負うのは荷が重い
当てはまる方ほど、保育士を目指すのも慎重になっていいはずです。
さらに具体的なデータやリサーチをもとに、HSPさんが保育士として働くときのポイントを押さえたよ!
では、確認していきましょう!
HSPが保育士に向いているポイント
まずは、HSPが保育士に向いてるポイントは次の3つです。
- 子どもの目線で考えられる
- 些細な変化や危険も察知できる
- 保育について深く考えられる
高い共感性と深く考えられる力を活かせそうですね。それぞれ見てみましょう。
1. 子どもの目線で考えられる
まだまだ会話やコミュニケーション能力があどけない子どもたちは、自分の気持を上手く表現できないこともあります。
そんなとき、場の雰囲気や子どもの仕草から、子どもの気持を考えられるのがHSPさん。
子どもの目線に立って今どんな気持ちなのかを考えられるでしょう。
HSPさんの非言語コミュニケーション力が役立つね!
子どもの目線に立って理解してくれる先生は、子どもたちにとっても安心できる存在です。
2. 些細な変化や危険も察知できる
HSPさんは、些細な変化や空気感を敏感にキャッチします。
「あれ?いつもと違うかも」ということに気づけるのはHSPさんが保育士に向いているポイントの1つです。
ちょっとしたことに気づきやすいのがHSPさんの気質だもんね。
HSPさんのもつ気づく力は、子どもたちの安全を守るのにも役立ちます。
例えば、子どもが少し具合が悪い時や、遊びの中で危険が迫ったとき。
早く気づくことができれば、そのぶん早く対処できますよね。
ただし臨機応変な対応の得意・不得意は確認しておきましょう!
参考:適応感との関連に基づく HSP(Highly Sensitive Person)特性の検討(西谷・小野2021)
3. 保育について深く考えられる
HSPさんはじっくりと考えるのが得意ですよね。
じっくり考える気質を活かせば、保育士としての仕事や子どもたちの成長について普段から真剣に考えて行動できます。
つまり、それぞれの子どもに合わせた保育やサポートができるのです。
- 子どもたちの成長や発達
- 遊びのプログラム
- 現状の整理・改善
など、よりよい保育環境を作ろうと考えて動けることは、職場にとっても子どもたちにとっても大きなプラスになるはずです。
HSPが保育士に向いていないポイント
HSPさんが保育士に向いていないと感じるポイントを3つ紹介します。
- コミュニケーションが多い
- 残業や持ち帰り仕事が多い
- マルチタスクへの対応が必要
自分にあてはまるかどうかをチェックして、自分らしく働くヒントにしてください!
コミュニケーションが多い
保育士の仕事は、たくさんの人と関わります。
子ども、保護者、職場の先輩や後輩。
コミュニケーション必須の職業です。
人との関わりの中で刺激を受け取りやすいのがHSP気質。
元々HSP気質な部分もあり人と関わるのは好きだけど四六時中ずっと一緒にいるのがしんどかった。保育士だと1人の時間ってなくて楽しいんだけどしんどくて。無理して潰れてました。
— rin@元保育士Webライター (@rinworks1121) June 24, 2023
今の働き方は黙々と1人なので気持ち的にもすごく楽。体調に合わせながらスケジュール組めるし。
子どもたちと過ごす時間はエネルギッシュで一日があっという間かもしれませんが、毎日帰宅する頃にはクタクタ……なんてことも。
- 保護者や仕事仲間の反応が気になる
- なかなか自分の意見を言えない
- 子どもの気持に共感しすぎてつらい
など、ストレスをため込みがちになるかもしれません。
残業や持ち帰り仕事が多い
保育士の仕事は保育だけではありません。
保育以外の業務を残業や持ち帰りでこなすことも。
働くパパ・ママが増える中、人手不足も否めませんよね。
厚生労働省が実施した調査によると、保育士試験合格者がもっとも重視したい職場条件は「仕事量が適性(63.3%)」でした。
それだけ、保育士にとって仕事量は問題なのです。
リフレッシュする時間が十分にとれないことはHSPさんにとって致命的とも言えます。
人より疲れやすい分、回復時間も多めに見積もりたい!
残業時間や持ち帰りがあるかなど、できるだけ事前にチェックしよう。
参考:保育士の現状と主な取り組みについて / 厚生労働省
マルチタスクへの対応が必要
保育士はマルチタスクへの対応が必須です。
HSPさんはマルチタスクが苦手という方が多いですよね。
複数の子どもに対応しながら仕事を進めることにストレスを感じるかもしれません。
また、焦るのが苦手なHSPさんも多いです。
私自身焦ることがとても苦手で、次から次へとタスクが発生すると途端に辛くなってしまいます。
1つ1つのことをじっくり考えて行動したいタイプのHSPさんには、マルチタスクが多い仕事は個人的におすすめできません……。
HSPが保育士に就いたあとのメリット
HSPさんが保育士になる4つのメリットを紹介します。
- 今後も需要が高い
- 自分の育児に活かせる
- ライフスタイルに合わせて働ける
- 資格職なので転職に強い
デメリットと合わせて考えてみてくださいね。
今後も需要が高い
共働き世帯が増加すると、保育園の需要が増加しします。
2022年度に実施された厚生労働省の調査によると、共働き世帯数は1,247万世帯と過去最多です。
一方で妻が専業主婦である家庭の世帯数は566万世帯。過去最低であるとともに、共働き世帯の約半分です。
保育士の需要は今後も高まると予想できるね。
専門的な知識や技術を持った保育士はますます重要となりそうですね。
参考:「共働き等世帯数の年次推移」
自分の育児に活かせる
保育士としての知識や経験は、自分自身が親の立場になったときにも役立ちます。
子どもの成長過程や、月齢ごとの遊び、接し方など、日常の育児に活かせる情報やスキルを事前に学ぶことができるからです。
HSP気質が子どもとの関わりでどう活かせるのか、どんなときに辛くなるのかを知っておくことができるよ。
たしかに…知っておけたら嬉しいよね。
対処法も知っておくと育児のストレス回避にも役立ちますね。
ライフスタイルに合わせて働ける
保育士の資格を持っていると、フルタイム、パートタイム、時短勤務など、ライフスタイルに合わせた働き方ができるようになります。
子どもが生まれたから復帰は時短で……など柔軟な選択ができるでしょう。
子どもがいる保育士さんが同じ職場にいることも多いよね。
子育てと仕事の両立の大変さを理解してくれそう!
専門職なので転職に強い
保育士は資格を持った専門職です。
一度取得した資格は、転職や再就職時にも有利となります。
万が一、職場が合わないと感じても、次の職場を見つけやすいのは大きなメリット。
さらに、保育園以外でも保育士資格が活かせる職場で働くことが可能です。
HSPが保育士に就いたあとのデメリット
HSPさんが保育士として働くデメリットは次の4つ。
- 給与が低い傾向がある
- 体力的に負担が大きい
- 保育以外の仕事も多い
- 命を預かるので責任が大きい
デメリットもきちんと理解して、仕事選びの参考にすることが大切だね。
給与が低い傾向がある
厚生労働省の資料(令和2年)によると、保育士の年収は男性389.2万円、女性362.1万円となっています。月収約30~32万円です。
厚生労働省:保育士の現状と主な取組より引用
全職種平均が男女合わせて年収500.7万円(月収41.7万円)なので、保育士の月収は、全職種平均よりも低い結果となっています。
経済的な不安や悩みに繋がるかもしれないね。
ただし、保育士の年収は年々上がってるんだよね。
厚生労働省:保育士の現状と主な取組より引用
平成30年の保育士年収は358万円。
対して令和元年の保育士年収は364万円であり、1年で6万円アップしました。
待機児童解消の動きや、保育士に対する待遇の見直しが行われた結果と言えそうですね。
今後も社会的に必要な職業として需要が高まるほど、待遇の改善が期待できるかもしれません。
体力的に負担が大きい
元気いっぱいの子どもたちと一日過ごすためには体力が必要。
運動だけの問題ではありません。
たとえば抱っこをするにも、1歳後半では体重10kgも超えてきますし、4歳を超えるころには15kgを超える子も出てきます。
HSPさんにとっては、体も心も疲れが抜け切れず、疲れを残したまま翌日の出勤を迎えることも想定しておく必要がありそうですね。
参考:乳幼児身体発育調査2022 / 厚生労働省
保育以外の仕事も多い
保育士として働く現場では、子どもの保育以外の仕事もしなければなりません。
午前の仕事内容
- 開園準備(部屋の掃除・換気など)
- スケジュールの確認
- 朝礼
- 子どもたちの迎え入れ
- 挨拶・出席確認など
- 自由遊び・散歩などのプログラム
昼の仕事内容
- 手洗いやうがいの促進
- お昼ご飯の準備と食事のサポート
- 食事の後片付け
- 子どもたちの歯磨きや排せつのサポート
- お昼寝の準備
- 絵本の読み聞かせ
- 会議
- 連絡帳への記入
午後の仕事内容
- 室内や園内での遊び
- 保護者のお迎え対応
- その日の様子や連絡事項の伝達
- 園内の掃除と片付け、戸締まり
多くの準備や片付けに対応しつつ、保護者との連携も必要です。
マルチタスクが多いのも想像つくね。
慣れるまで大変だと覚悟しておく必要はありそう。
参考:保育士の仕事内容と1日のスケジュール / ユーキャン
命を預かるので責任が大きい
保育士は、子どもたちの安全や健康を担保する必要がありますよね。
当然、責任も大きくなります。
ケガや事故が起きないよう常に気を張ってしまうHSPさんもいるかもしれません。
子どもたちのちょっとしケガも「自分のせいだ」と気負いすぎたり、保護者の言葉を引きずってしまったり……。
子どもたちと深いコミュニケーションが取れ、愛情をもって関われるHSPさんだからこそ、引きずってしまうかもしれませんね。
やりがいと同じくらい、大変さもあるのが保育士の仕事なんだね。
保育士は合わないかも……と思ったら、適職診断を利用するのもいいですね。
HSPにおすすめの保育園や保育施設は?
HSPさんにぴったりな園や施設を見つけるポイントを3つ挙げてみますね。
- 人手不足でない
- 休日がきっちり決まっている
- 残業・長時間労働が少ない
それぞれ考えていきましょう!
人手不足でない
HSPさんには、適切な人手が確保されている保育施設をおすすめします。
人手不足の職場は残業や持ち帰り仕事に繋がりやすくなるからです。
「どこも人手不足そうだな」という場合には、できるだけサポート体制が整っている職場を選ぶのが大切。
自分の給与が休息が十分になってこそ、安心して子どもたちと向き合えます。
職場の雰囲気も大切だね。
職場の雰囲気や空気を感じ取れるのはHSPさんの得意分野!
休日がきっちり決まっている
休日がしっかりと確保されていることは、HSPさんにとって大きな安心材料です。
保育士の出勤スタイル
- 固定時間勤務(勤務時間は固定)
- シフト制勤務(勤務時間が不規則)
- 時間外保育(早朝や夜間の対応)
出勤・退勤時間が決まっている固定勤務、勤務時間帯が不規則なシフト制勤務、早朝や夜間に対応する時間外保育などさまざまです。
私なら固定時間勤務を選ぶと思います。
シフトが間違っていないか何度も確認したり、生活リズムがばらつくことが得意では無いからです。
休みの日がハッキリしてればプライベートの予定も立てやすいよね。
参考:保育士の休みはどのくらいあるの?勤務時間や休日について解説! / マイナビ保育士
残業・長時間労働が少ない
自分の時間や1人の時間が取れず疲れ切ってしまうHSPさんは多いですよね。
いわゆる「ブラック保育園」と呼ばれる施設を避けるためにも、事前のチェックは欠かせませんね。
職場環境をチェック
- 経営者や職員の態度
- タイムカードの有無
- 施設の清潔さ
- 常に求人が出ていないか(人手不足)
- 夜遅くに施設内の電気がついていないか
- 若い保育士が少ない
職場環境もしっかりチェックして、できるだけ余裕のある働き方を目指しましょう!
園以外に保育士の資格を活かせる職場
たとえば保育士の仕事がつらくなってしまったとしても、保育士資格や実務経験を活かして働ける職場はたくさんあります。
保育士資格を活かせる保育園以外の
仕事・職場例20
- ベビーシッター
- 保育ママ(自宅での子ども預かり)
- 放課後デイサービス
- 学童保育施設
- 乳児院・児童養護施設
- 知的障がい児施設
- 児童発達支援施設
- 院内保育(病院内保育所を含む)
- 病児保育室
- 認定こども園
- 幼稚園
- 幼児教室
- 子育て支援センター
- 企業内託児所
- 民間託児所
- 小規模保育園
- 保育園運営会社
- 写真館
- 助産施設
- 一般企業での保育関連職
子どもに関わる仕事の中で、保育士資格は幅広く活かせます。
転職を考えるときや育児から仕事に復帰するときなど、さまざまな場面で強みになってくれる資格と言えるでしょう。
参考:
保育士資格を活かした仕事の種類は。/ KIDSNAシッター
保育士が資格を活かせる保育園以外の子どもと関わる仕事や転職先は? / 保育士人材バンク
HSPが保育士を辞めたくなったら?
保育士になったものの合わなくて辞めたくなった場合、どう決断すれば良いのでしょうか。
今回は次の3つを提案しますね。
- 辞めたい理由を整理する
- 自分に合う雇用形態や職場環境を考え直す
- 転職を考慮する
順を追って見てみましょう。
辞めたい理由を整理する
まずは辞めたい理由を整理して、できれば紙やスマホのメモ帳などに書き出してみてください。
書き出した理由は改善できるのか、自分の力ではどうにもならない問題なのか確認するのが目的です。
また、転職を考えるときに同じつらさを感じないためでもあります。
なにが・なぜストレスになるのかを整理しよう!
毎日のストレスが目に見えると気持ちも落ち着くよね。
自分に合う雇用形態や職場環境を考え直す
辞めたい理由がハッキリしたら、次は「どんな環境になればいいのか」を考えます。
もっと自分に合った職場環境や雇用形態がないか、あらためて考えてみてください。
- 少人数の保育園ならもう少し落ち着いて働けるかな?
- 残業が減れば今より睡眠時間を確保できるかな?
など、自分が「こうだったらいいかも」という働き方を考えていきます。
視野を狭めず、保育の専門知識を生かせる他の職種も視野に入れるのもよいですね。
転職を考慮する
日々消耗するだけの仕事では何も生まれません。
仕事や職場が合わない場合は転職も検討しましょう。
保育の仕事は続けたい!
もっと向いてる仕事を探したい!
どちらも素敵な選択ですよね。
転職エージェントや保育士向けの転職支援サイトを利用すれば転職活動もスムーズに進みやすいです。
まとめ
保育士はマルチタスクながら気質が活かせる面も
今回は「HSPは保育士に向いている?」というテーマでお伝えしました。
私の意見
長時間マルチタスクが続く保育士の仕事はHSPさんに向いていないのではないか
HSPさんが保育士に向いているポイント
- 子どもの目線で考えられる
- 些細な変化や危険も察知できる
- 保育について深く考えられる
HSPさんが保育士に向いていないポイント
- コミュニケーションが多い
- 残業や持ち帰り仕事が多い
- マルチタスクへの対応が必要
HSPが保育士に就いたあとのメリット
- 今後も需要が高い
- 自分の育児に活かせる
- ライフスタイルに合わせて働ける
- 資格職なので転職に強い
HSPが保育士に就いたあとのデメリット
- 給与が低い傾向がある
- 体力的に負担が大きい
- 保育以外の仕事も多い
- 命を預かるので責任が大きい
HSPさんにおすすめの保育士環境
- 人手不足でない
- 休日がきっちり決まっている
- 残業・長時間労働が少ない
HSPの気質に合わないコミュニケーションの多さやマルチタスクが日常的にある一方で、相手の気持ちを推し量れたり注意深かったりするHSP気質を活かせる面も多い保育士の仕事。
自分自身の性格や気質の強さと向き合いつつ、職場環境も良く見ながら検討するのがベストですね!
無理せず、心地よく働ける道を探っていこう~
当サイトでは、他にもHSPさんのお仕事の悩みを解決できるような情報を発信しています!気質で悩むHSPさんのお役に立てたら嬉しいです。